徳川家康の十男 頼宣の守り本尊や厨子… 海蔵寺の寺宝一堂に 焼津で特別展

 焼津市三ケ名の市歴史民俗資料館で2024年2月18日まで、海蔵寺(同市焼津6丁目)に伝わる徳川家ゆかりの所蔵品を紹介する特別展が開かれている。徳川家康の十男頼宣の守り本尊やそれを納めた厨子(ずし)といった普段は見ることができない寺宝が並ぶほか、小川の地蔵信仰について紹介している。

海蔵寺の寺宝が並ぶ特別展=焼津市三ケ名の市歴史民俗資料館
海蔵寺の寺宝が並ぶ特別展=焼津市三ケ名の市歴史民俗資料館

 海蔵寺はご本尊が水難よけの「小川のお地蔵さん」として地元では知られる寺院。駿府で過ごしていた頼宣が特に厚く信仰していたため、寺には徳川家から奉納された数多くの寺宝やゆかりの資料が残っている。
 今回の展示会では、頼宣が持っていたとされる高さ4センチほどの守り本尊、それを納めていた徳川家の家紋が入った厨子、家康が描いたとされる「墨梅図」といった貴重な資料が出品されている。寺にある巨大な絵馬や付近に住む農民が寺にまつわるエピソードを記した日記も並ぶ。
 同寺から各地に勧請された水難よけにまつわる地蔵の分布図が示されていて、焼津のみならず、藤枝、静岡各市の河川沿い地域に広がっていることがわかり、当時の郷土事情が見て取れる。

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