DI、50超えも消費低迷 飲食など苦戦 10月静岡県版景気ウオッチャー

 静岡経済研究所が実施した10月の県内版景気ウオッチャー調査によると、家計消費や事業所向けビジネス、雇用関連の景況感を3カ月前と比較した現状判断指数(DI)は50・7だった。3期連続で景気の横ばいを示す50を上回ったものの、7月の前回調査比で4・3ポイント下降した。物価高騰で強まる節約志向を受け、飲食業やサービス業に消費意欲の低下が見られた。

景気の現状判断指数の推移
景気の現状判断指数の推移

 家計消費関連は51・8で前回を4・0ポイント下回った。物価高の影響が大きい飲食関連で「節約志向で女性客が減少した」「(客が)飲食代を少し抑えている様子」などと客数、客単価の伸び悩みが指摘された。小売関連も消費の冷え込みぶりを説く声が目立った。
 事業所向けビジネス関連は受注減やコスト高を受けて7・2ポイント下降し、47・6と3期ぶりの悪化へと転じた。雇用関連は前回と同じ50・0。
 2~3カ月後の先行きDIは52・5で、現状DIから1・8ポイント改善した。家計消費関連は忘・新年会の宴会需要を取り込む飲食関連で大幅な上昇を見込み、小売関連も年末の需要拡大を期待する。事業所向けビジネスも年末の受注増加で改善に向かうと予想した。
 調査は10月下旬に飲食店や不動産販売など各業種の担当者110人に実施し、101人(91・8%)が回答した。
 (経済部・金野真仁)

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