静岡人インタビュー「この人」 清水町のふるさと大使を務める海洋生物写真家 峯水亮さん(清水町)

 沼津市の大瀬崎など国内外で海洋生物の写真を撮影する。7~8月に清水町で、町制60周年記念の一環として個展が開かれた。撮影対象は主に稚魚や幼生などのプランクトン。撮影した写真のパネルは、同町のふるさと納税の返礼品にもなっている。大阪府出身。52歳。

峯水亮さん
峯水亮さん

 -なぜ清水町に。
 「大瀬崎でダイビングガイドとして働いていたが、1997年にフリーの写真家として独立した。柿田川の美しさに引かれて、清水町に住み始めた。水がきれいで環境がよく、過ごしやすい土地だと感じる。仕事で東京に行くこともあり、アクセスがいいことも魅力」
 -写真の道に進んだ理由は。
 「ダイビングの仕事をしていたときに、もっとたくさんの人に海の素晴らしさを伝えたいと思った。写真や映像なら、実際に会うことができない人々にも広く伝えることができる。夜間のダイビングや撮影には、特殊な技術が必要になる。プランクトンの撮影はライフワーク。写真を通して、海洋生物の世界を知ってもらえたらうれしい」
 -展示会を終えて。
 「会期中は会場にいたため、来場者と話すことができた。夏休みで親子連れが多く、興味を持ってくれていることがうれしかった。海洋プラスチックを撮影した作品を見て、環境の問題について考えてくれていた」
 -海や海洋生物の魅力は。
 「海洋生物は、生きるためにさまざまな力や知恵を使っている。人間は特定の生物を駆除することもあるが、それぞれに役割があるはず。例えば近年、クラゲが大量発生して問題になっているが、そうした一面だけでなく本質を知ることが大事。多くの人々に海の生きものを好きになってもらいたい」
 (東部総局・日比野都麦)

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