84億1千万円を追加 浜松市9月補正予算案 豪雨復旧や医療費無償化など

 浜松市は1日、一般会計に84億1千万円を追加する9月補正予算案を発表した。6月2日の豪雨に関する災害復旧費に40億円、自主財源での道路や河川の維持修繕に14億1千万円、中野祐介市長が市長選の公約に掲げた1~6歳児通院医療費無償化を2024年4月診療分から実施するための準備に800万円を計上した。8日開会の市議会9月定例会に提出する。
 6月2日豪雨の災害復旧費は5月補正でも50億円を追加していて、当初予算と合わせて100億円規模に上る見通しとなった。山間部を中心に道路の路肩やのり面が崩れる被害が多数発生し、修復の経費がかさんでいる。自主財源でも住宅地の排水路や道路を修繕し、今後の災害に備える。廃棄物処理法に基づく全壊家屋解体の公費負担に600万円、公園6カ所の雨水流出抑制施設の設計費に2200万円を充てる。
 子育て支援は医療費無償化のほか、15回目以降の妊婦健診の費用助成を全国政令市で初めて実施する。80万円を計上し、今年4月以降の受診分から適用する。西区庄内地区の公共交通自動運転の実証実験に6千万円、バス事業者のキャッシュレス決済導入支援に1千万円を盛り込む。
 四ツ池公園の整備方針の検討調査などに債務負担行為を設定する。特別会計と合わせて9月補正は90億8400万円の増額となる。
 中野市長は発表会見で、「激甚化する豪雨被害の対策に特化して編成した。市の成長のベースとなる市民の安全安心を確保するため被害の防止に努める」と述べた。

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