規格外農産物を給食に 静岡市独自事業 食品ロス削減、食育推進

 静岡市は、本来廃棄される農作物を使った料理を小中学校の給食で提供する独自事業に乗り出す。市内の食品ロス削減につなげるとともに、SDGs(持続可能な開発目標)の視点を取り入れた食育を推進する。18日までの関係者への取材で分かった。
 市内で生産された農産物のうち、出荷規格から外れ、廃棄されるケースが多いものを活用する。規格外農産物の流通量にはむらがある一方、給食で活用するには安定した供給が必要なため、一定期間の保存可能な加工品を2品目開発する。早ければ2024年度の給食から提供を開始するという。
 市によると、市立小中学校で1日に供給される給食は約4万7千食。市の関係者は「規格外農産物の販路を拡大することで市内農業の生産性向上にもつなげたい」と話す。具体的には、サトイモをコロッケに、サツマイモをスイートポテトに加工することなどが検討されているという。
 市は9月13日にも開会予定の市議会9月定例会に関連事業費を計上した補正予算案を提出する方針。

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