「中等症」が大半 5類移行後 コロナ入院患者調査 静岡県
静岡県は8日までに、新型コロナウイルス感染症の5類移行後の5月15日から7月30日までに集計した入院患者126人の重症度を発表した。「脳炎・脳症」は1人(1%)、人工呼吸器を伴いICUに入室する「重症」は4人(3%)と少なかったものの、呼吸不全があり酸素投与が必要となる「中等症2」が121人(96%)とほぼ大半を占めていたことが分かった。
![新型コロナ肺炎中等症2と重症などの割合](/news/images/n130/1294354/IP230808MAC000017000_0001_COBJ.png)
調査は5類移行後も重症者をモニタリングすることを目的に、協力病院18カ所から入院患者126人分のデータを受けて分析した。
性別は男性が6割、年代別は65歳以上が8割を占めた。基礎疾患は110人が「ある」と回答。疾患で分類すると、多い順に「高血圧を含む心疾患」48%、「糖尿病」21%、「呼吸器疾患」20%だった。がんなどの疾患やステロイドなどの治療薬による「免疫低下状態」も13%みられた。
年代を65歳未満に絞ると「肥満」は基礎疾患の中で3番目に多かった。ワクチン接種回数が少ない20~50代だと、基礎疾患が「肥満」だけや「ない」という人が中等症2以上の重症度になるケースがみられた。
入院患者のうち65歳以上のワクチン未接種者は22%で、同世代の県全体の6%を上回る。県は「重症化する人の大部分は基礎疾患のある高齢者。ワクチン接種の重要性は変わらない」としている。