全ての人に演劇体験を 22~24日、SPACがインクルーシブシアター 

 静岡県舞台芸術センター(SPAC)は22~24日、年齢や国籍、障害の有無にかかわらず、誰もが観劇できるインクルーシブシアター「てあとるてをとる」を静岡市駿河区の静岡芸術劇場(グランシップ内)で開催する。

2022年7月に行われた「てあとるてをとる」=静岡市駿河区の静岡芸術劇場(撮影・平尾正志)
2022年7月に行われた「てあとるてをとる」=静岡市駿河区の静岡芸術劇場(撮影・平尾正志)

 乳幼児のいる家族や障害者ら普段気軽に劇場に足を運ぶことができない人にも舞台芸術を楽しんでもらおうと、昨年立ち上げたプロジェクト。県内の小中高、特別支援学校で行うワークショップなどから得た知見を生かす。
 演目はルイス・キャロルの児童小説「鏡の国のアリス」から創作した「ちかくにあるとおく~鏡の国のアリスより」。ストーリーを前提とせず、音楽や光を駆使した演出とさまざまに形を変える美術で、観客は五感を使って空想世界を楽しむことができる。なじみのキャラクターやモチーフも登場する。会場は1階ロビーの開放的な空間で、上演時間は約30分。
 担当者は「そもそも劇場は誰でも訪れることができる。俳優やスタッフを含め、さまざまなバックグラウンドの人と出会い、感動を共有する場であることを知ってほしい」と話す。
 (教育文化部・鈴木明芽)
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 0歳3カ月~3歳未満を対象としたベビー向け公演と、3歳以上のバリアフリー公演がある。問い合わせはSPACチケットセンター<電054(202)3399>へ。

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