難攻不落 高天神城(掛川)の歴史解説 「どうする家康」時代考証 小和田名誉教授ら3講師

 掛川市は1日、歴史講演会「高天神城の戦いと徳川家康」を同市御所原の市生涯学習センターで開いた。大河ドラマ「どうする家康」の時代考証を務める小和田哲男静岡大名誉教授ら講師3人が登壇し、難攻不落の堅城として知られ、徳川氏と武田氏が激しい攻防を繰り広げた高天神城の歴史を解説した。

高天神城の歴代城主を紹介する小和田静岡大名誉教授=掛川市生涯学習センター
高天神城の歴代城主を紹介する小和田静岡大名誉教授=掛川市生涯学習センター

 小和田名誉教授は、桶狭間の戦いで今川義元が討たれたことに端を発した遠江の混乱期に高天神城の城主だった小笠原氏助に着眼した。徳川勢に抵抗した掛川城の朝比奈氏と対比して「小笠原氏は戦うことなく家康に付き、そのまま城主として認められた」と説明し、姉川の戦いで大活躍したエピソードも紹介した。
 日本城郭協会の加藤理文理事が高天神城と周辺に築かれた六砦(とりで)の構造を解説したほか、平山優健康科学大特任教授は城を巡る抗争史について講演した。講師3人によるシンポジウムも開いた。
 大河ドラマに合わせた市主催の歴史講演会は2回目。県内外の歴史ファン約千人が聴講した。

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