三保松さば、生食でいかが 寄生虫リスクなく新鮮に 静岡の飲食店提供

 静岡市清水区の三保半島で陸上養殖されたマサバの料理が1日から、飲食店経営のなすび(同区)が運営する3店舗で提供される。寄生虫のリスクがない清浄な「地下海水」で育った新鮮なサバの刺し身やフライなどを味わえる。

地下海水で養殖したサバの刺し身などの試食会=静岡市
地下海水で養殖したサバの刺し身などの試食会=静岡市

 日建リース工業(東京都)がサーモンに続く第2弾として養殖する「三保松(みほのまつ)さば」を売り出す。年間を通じて水温を一定に保つ地下海水は無酸素状態でアニキサスなどの寄生虫が存在しない。このため掛け流しで養殖したサバは、酢で締めずに刺し身で味わえる。同社は約1年間で7~8グラムの稚魚2千匹を300グラム程度まで育て、初出荷した。
 サバは消費期限が短くて地元飲食店でしか扱えず、出荷先をなすびに限定して三保松さばのブランド化を進める。なすびは刺し身のほか肝や白子などの内臓も提供し、本県でなじみが薄いサバの生食文化を提案する。限りなく生に近い「瞬間揚げ」のフライやサバのだしを使った釜飯なども用意する。
 なすびの藤田尚徳専務は「インバウンド(訪日客)やマイクロツーリズムなどいろんな形で静岡に来てもらう起爆剤になる」と期待を寄せる。

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