海水浴場不法営業を抑止 下田市 警察など連携 対策強化

 下田市の飯田雅之副市長は21日、今夏の海水浴場での無許可営業や反社会的組織への対策として、観光客向けの啓発書類を公共交通機関に掲示し、警察との連携でパトロール体制を強化すると明らかにした。市議会6月定例会一般質問での沢登英信氏(共産)への答弁。
 市内の白浜大浜海水浴場では昨夏、暴力団絡みの事件が発生。市の許可を得ていない飲食販売や用具のレンタルの営業も積年の課題となっている。飯田副市長は無許可営業の利用を控えるよう呼びかける内容のちらしをバスやタクシー、宿泊施設に掲示し注意を促すと説明した。
 海水浴場の駐車場入り口にはパトカーの待機場所を設ける方針で、対策強化の一環とする。市内の海水浴場に関係する団体でつくる「市夏期海岸対策協議会」は今春、反社会的組織への対応を念頭に専門部会を設置。行政や警察、自治会などで組織し、反社組織への厳しい姿勢を鮮明にする狙いがある。飯田副市長は「より本格的な対策を積極的に実施する」と述べた。
 白浜大浜海水浴場では昨夏、民間業者に警備を委託した。佐々木豊仁観光交流課長は「ライフセーバーや警察から違反行為が減少したとの声が寄せられた」とし、一定の効果を得ているとの見解を示した。今夏も継続する方針。
 一般質問には他に1氏が登壇した。22日は4氏が当局の姿勢をただす。
 (下田支局・伊藤龍太)

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