麦わら収穫 伝統の天王舟材料に 静岡・清水区両河内

 静岡市清水区両河内地区のNPO法人複合力は18日、同地区で生産する麦を刈り入れた。収穫した麦わらは同区由比北田の伝統祭事「天王舟流し」で天王舟の材料に使ってもらおうと由比北田自治会に寄贈する。

天王舟流しで使用してもらおうと寄贈用の麦を収穫する加藤代表ら=静岡市清水区
天王舟流しで使用してもらおうと寄贈用の麦を収穫する加藤代表ら=静岡市清水区

 由比北田地区で毎年7月に執り行われる「天王舟流し」は約200年続く疫病よけの祭事。麦わらは町内を巡行し最終的に海へと流される全長約4メートルの麦わら舟の材料として使用する。
 鎌を手にした加藤伸一郎代表らが約660平方メートルの麦わら畑の四隅で麦を刈り、その後稲刈り用のバインダーを入れて約200キロを収穫した。由比北田自治会への麦わらの寄贈は、地場産麦わらの確保が困難となり祭事の存在が危ぶまれる中、同NPOが協力を名乗り出て2014年度に始まった。

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