夏鳥ヨタカ 縄張りアピール 枝と一体化“擬態の名人” 島田・山間部【動画あり】

 山林に夕闇が迫るころ、「キョキョキョキョ…」という早口の鳴き声が聞こえ始める。5月下旬、島田市の山間部で、繁殖のため飛来した夏鳥のヨタカが縄張りをアピールしていた。
 ヨタカ科に属し全長約29センチ。夜行性で日中は木の横枝に平行に止まり、じっと休んでいる。全身は黒褐色や灰褐色の樹皮や枯れ葉のような複雑な羽模様に覆われている。枝と一体化した姿を探すことは難しく“擬態の名人”とも呼ばれる。夜間にがまぐちのような大きな口を開けながら飛び、空中で昆虫を捕らえる。
 夏鳥として九州以北に飛来し、東南アジアで越冬する。県内では山間部の落葉樹林や草地、伐採地などに少数が飛来し繁殖する。県のレッドリストで絶滅危惧2類に指定されている。
  photo01 夕闇の山中を舞うヨタカ=島田市   photo01 夕闇が迫り「キョキョキョキョ…」と鳴き始めるヨタカ=5月下旬、島田市

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