富士宮やきそば世界へ NYで1000食完売 インバウンド手応え
富士宮やきそば学会は13日に米ニューヨーク中心部マンハッタンで開かれた「ジャパンストリートフェア」に出店した。用意した千食が完売する盛況ぶりにメンバーは「外国人にも富士宮やきそばの味は受け入れられる」と“YAKISOBA”文化でインバウンド(訪日客)を市内に呼び込む手応えをつかんだ。
同フェアでは日本の地方の食文化をテーマに20店ほどがブースを構え、同学会は初めて参加した。さまざまな日本グルメが並ぶ会場で学会の屋台はソースの芳醇(ほうじゅん)な香りにつられた人の行列が途絶えなかったという。
外国人に食べやすいものを提供するため、食材は現地で調達した。特徴であるコシの強い麺を選び、ソースは数種類をブレンドして富士宮の味に近づけた。市内から持ち込んだだし粉は追加を求められるほど好評で、メンバーの1人は「ソース味や魚介の風味も海外に浸透してきた」と分析する。
学会の参加には、市内を訪れる外国人観光客の増加につなげられる能力がやきそばにあるのかを探る狙いがあった。学会理事の勝呂早希さんは「食べてすぐに日本旅行に意欲的な反応が見られた。食の与える影響の大きさを感じた」と話した。
(富士宮支局・国本啓志郎)