静岡県高校野球連盟会長に就任した 清水淳次さん【時の人】

 コロナ禍に翻弄(ほんろう)された部活動や大会運営。今春から球場での声出し応援が可能となり、コロナ前の風景が戻ってきた。「子どもたち一人一人に真摯(しんし)にプレーに取り組んでもらい、選手とともに一喜一憂しながら感動を味わえる大会にしたい」と意欲を口にする。

清水淳次氏
清水淳次氏

 輝かしい球歴を誇る。浜松三ケ日中で県大会優勝、高校は浜松西に進み、3年時に主将として同校を初の甲子園(第63回全国高校野球選手権)に導いた。静岡大会はエース宮田守啓投手が全試合完封の偉業を達成。全国選手権1回戦は佐賀学園に1-0で勝ち、2回戦は北陽(大阪・現関大北陽)に1-2で敗れた。
 「野球の難しさと野球で得る喜び、両方を経験できた」と自身の高校時代を振り返る。2年時は静岡大会決勝で浜松商に敗れて準優勝。浜松商の優勝に沸く地元で仲間とともに悔しさをかみしめた。どん底からはい上がり翌年、頂点に立った経験が指導者を目指す契機となったという。
 稲取を初任地に、湖西を経て母校の浜松西で13年間、監督を務めた。指揮官としては夏の16強、春の県3位が最高。浜松湖北佐久間分校や浜松特別支援学校で副校長を担い、県高野連副会長を2年間務めた。「甲子園はなくてはならない目標だが、そこを目指す日々で選手、指導者が葛藤し、コミュニケーションを取る中でお互いに学ぶものが多い」と高校野球の意義を語る。
 4人の孫と過ごす時間が大切なひととき。浜松大平台高校長。三ケ日町(現浜松市北区三ケ日町)出身。浜松市東区在住。60歳。

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