大規模改修の屋台お披露目 子どもたちの思い乗せ「次世代へ」 浜松・中沢町

 浜松市中区の中沢町自治会は16日夜、浜松まつりに向けて大規模改修した御殿屋台のお披露目式を同町の公民館で行った。建造から64年がたち、老朽化が進んでいた。関係住民は「屋台に乗る子どもたちの安全を守り、次世代に引き継ぐ」との思いを新たにした。

改修が完了し、町民にお披露目された中沢町の屋台=浜松市中区の中沢町公民館
改修が完了し、町民にお披露目された中沢町の屋台=浜松市中区の中沢町公民館
改修が完了し、町民にお披露目された中沢町の屋台=浜松市中区の中沢町公民館
改修が完了し、町民にお披露目された中沢町の屋台=浜松市中区の中沢町公民館
改修が完了し、町民にお披露目された中沢町の屋台=浜松市中区の中沢町公民館
改修が完了し、町民にお披露目された中沢町の屋台=浜松市中区の中沢町公民館

 屋台は1959年に造られ、屋根に2体の竜の彫刻があしらわれている。同町には勾配が急な坂道があり、激しい揺れで傷みが目立つようになったという。
 改修は文化財の修復を得意とする静岡市の「祥雲」(山梨由博社長)に依頼した。屋台の土台部分となる「台輪」を厚い木材で新たに造り直し、屋台内部には板を打ち込んでバランスが崩れないように強化した。彫刻を洗浄し、外側の鮮やかな赤い欄干(らんかん)は天然の漆で塗り直した。
 お披露目式で鈴木秀夫自治会長は「住民の思い出が詰まった屋台。将来にわたって大事に使いたい」と話し、山梨社長に感謝状を手渡した。屋台のちょうちんなどに明かりをともし、お囃子(はやし)の演奏とラッパ隊が花を添えた。太鼓担当の斉藤心奏さん(中部小6年)は「屋台がきれいになってうれしい。演奏を頑張る」と声を弾ませた。

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