CNの「見える化」を 浜松経済同友会 市に提言

 浜松市の企業経営者らでつくる浜松経済同友会は23日、同友会経済サミットを同市内で開き、「カーボンニュートラル(CN)」推進と産業都市浜松の成長をテーマに、市に提言した。二酸化炭素(CO2)削減の具体的アクションにつなげる第一段階として、排出量の「見える化」に着手する必要性を訴えた。

カーボンニュートラルの見える化などをテーマに意見交換した座談会=23日午後、浜松市内
カーボンニュートラルの見える化などをテーマに意見交換した座談会=23日午後、浜松市内

 提言内容は、脱炭素への世界的な機運の高まりを踏まえ、前年度の問題提起に続いて議論し、まとめた。排出量に基づく“仮想炭素税”を市に寄付する仕組みを活用したCN関連投資の促進、排出量開示を条件にした事業所税の減免、市全体と各事業所の排出量のポータルサイト掲載―などを提案した。
 鳥居大資政策委員長は「まずは現状把握から始め、削減、成長のステップにつなげたい。国土縮図型都市の浜松では、生物多様性、環境保全の観点のアプローチも必要」と語った。
 座談会には、鈴木康友市長や特別講演した日本製鉄顧問で元環境省事務次官の中井徳太郎氏らも登壇した。鈴木市長は「CNに向けた課題が新しいビジネスになるという発想を持ち、官民連携で多様な取り組みにしていくべきだ」と述べた。

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