全ての子どもにスポーツを 浜松市中区の支援団体が奨学金 児童1人に授与

 経済的な事情に関係なく、子どもたちにスポーツの機会を提供する浜松市中区の任意団体「はままつ うんどう ファンど」が25日、第1期スポーツ奨学金の授与式を中区の起業家支援拠点「FUSE(フューズ)」で開いた。

奨学金の給付が決まった男児の家族に思いを伝える神谷さん=浜松市中区のFUSE
奨学金の給付が決まった男児の家族に思いを伝える神谷さん=浜松市中区のFUSE

 奨学金は給付型で、小学4年から中学3年の子どものいる世帯のうち、同団体が設定した世帯収入の基準に該当する家庭が対象。1年間に3万円を支給し、スポーツ教室の月謝や用具の購入費に充ててもらう。3人から応募があり、1人への給付を決めた。
 奨学金が授与されたのは南区の小学4年男児の家族。男児は恒例行事の「30分間回泳」に備えて昨夏から水泳教室に通い始めたそうで、「練習して、四つの泳ぎ方を全部できるようになりたい」と意気込みを語った。
 同団体は、中区の機械部品専門商社「サカエ」の神谷紀彦社長(50)が2022年4月に立ち上げ、スケートボードやボルダリングの無料体験会を開いてきた。神谷さんは「経済の格差がスポーツに触れる機会の格差にならないよう環境を整えたい」と話した。

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