記者コラム「清流」 来年も再来年も誘致を

 藤井聡太王将に羽生善治九段が挑む夢の対決になった将棋の王将戦。掛川対局前日、両雄が小中学生の大会を視察した。頻繁に立ち止まって盤面を見詰める羽生九段。藤井王将は終始ゆっくりと歩き、場の雰囲気を味わっているように見えた。
 2人は「楽しみながら続けてほしい」とエールを送った。子どもたちにとって忘れられない大会になっただろう。緊張と羨望(せんぼう)、興奮が交じった出場者の表情が印象に残っている。
 市内開催は14年連続。期間中、スーパースター2人が市内に滞在し、異次元の対局を繰り広げていると考えただけで胸が熱くなった。誘致合戦が激化する中、市長は「永世開催地を目指す」と息巻く。何としても死守してほしいと願う。

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