記者コラム「清流」 目は口ほどに

 目は口ほどに物を言う。人や動物、鳥、昆虫-取材ではさまざまな被写体にファインダーを通して、対峙(たいじ)しているが実際に言葉を交わせる機会は少ない。その場の空気感を切り取るには、感情が表れる目が頼りだ。
 先日、浜松市で行われた大河ドラマの出陣式で、出席した俳優たち3人を間近で撮影する機会があった。人をひきつけ、現場を読む目力をファインダー越しに強く感じた。見詰めるファンの人たちは、声を出せない状況下、熱いエールを目の奥に宿らせ、俳優たちに必死に届けていた。何かに夢中になる人の目はキラキラしている。
 果たして自分はどうだろうか? 自分は好きなことを仕事にしている。それって何よりもぜいたく。濁った目で写真を撮ることは絶対なしだ。

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