磐田市、台風被災者を訪問調査 豊岡地区230世帯 実態把握、適切支援へ

 磐田市は21日、台風15号による豪雨災害で被害が大きかった同市豊岡地区の被災者を中心に、訪問調査を始めた。市職員らが12月中旬まで、床上浸水の全世帯と床下浸水のうち、75歳以上の高齢者宅計約230世帯を訪ねる。心身の状態や生活環境を聞き取り、被災者の実態に応じた支援に結びつける。

台風15号の被災者宅を訪問する市職員ら=磐田市敷地
台風15号の被災者宅を訪問する市職員ら=磐田市敷地

 市は市社会福祉協議会と連携し、災害生活支援情報などを共有する組織「いわた安心つなげる隊」を10月末に発足。これまで、同地区の高齢者宅9世帯を訪問していて、調査範囲を拡大する。
 同日、市と市社会福祉協議会の職員が2人1組で被災者宅を訪問し、家屋の状況や住宅再建への見通しなどを聞いて回った。自宅が床上約15センチ浸水した月花忠さん(79)は「家にいても声は届かないので、配慮してくれてありがたい。将来を見据えて、河川から水があふれ出ても大丈夫なようにしてほしい」と話した。
 発災から1カ月以上が経過したが、いまだに必要な支援が届いていない被災者も少なくない。市福祉課の冨田和孝課長は「被災された方の声を直接聞き、普段の生活で気になる点を聞くことができた。安心して生活できるように、一つでも多くの支援ができれば」と話した。

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