故葛西氏「推進へ信念」 JR社長一問一答【大井川とリニア】

 27日に行われた金子慎JR東海社長の定例記者会見での主なやりとりは次の通り。

金子慎JR東海社長
金子慎JR東海社長

 ―リニア中央新幹線の南アルプストンネル工事を巡り、湧水の県外流出対策として示した田代ダムの取水抑制案に関し、川勝平太知事が「地域貢献の一環だ」との認識を示した。受け止めを。
 「私から地域貢献のためと言ったことはない。提案の目的は地域住民の水利用の懸念解消だ。そういう目的に立って理解してほしい」
 ―水利権を持つ東京電力とどのような協議を事前にしたか。
 「静岡県側から(山梨県側に)流れる水と同じ分量の取水を抑制してもらえないかお願いした。理由も話した。それ自体は法律に抵触するものではない。地域に提案するまでは了解をいただいた」
 ―地元の理解が得られれば、東電は了承すると確約は得られているか。
 「次のステップは私たちが地域の皆さんと話し、案が具体化して受け入れられれば、また改めて東電と相談させてもらう」
 ―水利権の更新が2025年に控えている。そのタイミングで取水量を変える協議をするか。
 「今回の提案とは少し離れた話だ。いま東電が持っている権限(取水)を抑えてもらえないかとお願いした」
 ―葛西敬之名誉会長が逝去した。リニア計画に対してどのような話をしていたか。
 「日本経済の発展に寄与した。大変残念だ。リニアの意義、日本経済、日本の大動脈輸送を支える上で、必要なものだという変わらぬ強い信念があった。一生懸命進めなくてはいけないと常々言っていた」

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