コロナなど抗原4種類を同時検査 インフルにRSも、富山大

 富山大のチームは24日までに、新型コロナウイルスの他に二つの型のインフルエンザとRSウイルスの計四つの抗原を同時に検出できる検査キットを開発した。1回の検体採取で済み、患者の負担軽減が期待できる。チームは「RSウイルスは子どもの感染が多く、小児医療現場で役立つ」としている。

富山大のチームと東洋紡が共同開発した検査キット
富山大のチームと東洋紡が共同開発した検査キット

 共同開発した東洋紡(大阪市)が厚生労働省の製造販売承認を得ており、10月末から医療機関や検査施設向けに販売を始める。同社によると、4種類を同時に検出できるキットの承認は国内初。
 いずれも呼吸器系の感染症で症状が似ている新型コロナとA型、B型のインフルエンザ、RSウイルスの4種類を約15分で検出可能で、医療従事者の作業効率向上にもつながる。
 富山大の磯部正治特別研究教授は「子どもは何度も鼻腔から検体を採取されるのを嫌がる。このキットを活用してほしい」と話している。

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