広島の平和賞にリーパー氏 元原爆資料館運営トップ

 広島市の公益財団法人「ヒロシマ・ピース・センター」は5日、平和活動に貢献した個人や団体に贈る「第35回谷本清平和賞」に、原爆資料館を運営する「広島平和文化センター」の元理事長スティーブン・リーパーさん(75)を選んだと発表した。長年にわたり核廃絶と「平和な世界の再構築」に向け、献身的に取り組んだと評価した。

「第35回谷本清平和賞」に選ばれたスティーブン・リーパーさん(本人提供)
「第35回谷本清平和賞」に選ばれたスティーブン・リーパーさん(本人提供)

 米イリノイ州出身のリーパーさんは、日本語を学ぶために来日し、1984年から広島に移住。被爆体験の通訳や原爆資料館の資料の翻訳に携わり、広島平和文化センター理事長を務めた2007~13年に、全米での原爆展の開催や国際交流・協力事業を指揮した。その後も、広島で平和文化の創造を目指すNPO法人を立ち上げ、国内外で活動を続けている。
 リーパーさんは「身に余る光栄であり、うれしく思う。多くの人たちが(私を)平和への道へと導いてくださった」とのコメントを出した。
 同賞は被爆の実態や平和の尊さを米国で訴えた故谷本清牧師を記念して創設され、俳優の吉永小百合さんらが受賞している。

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