林氏、イラン核活動拡大に懸念 外相会談で伝達

 林芳正外相は7日、来日中のイランのアブドラヒアン外相と外務省で会談した。イランの核関連活動の拡大に深刻な懸念を伝え、国際原子力機関(IAEA)に対する完全かつ無条件の協力を求めた。アブドラヒアン氏は、機能不全に陥っているイラン核合意を巡り、交渉を通じた復活を追求していると説明した。

イランのアブドラヒアン外相(左)と握手する林外相=7日午後、外務省
イランのアブドラヒアン外相(左)と握手する林外相=7日午後、外務省

 アブドラヒアン氏は、岸田文雄首相とも官邸で面会した。
 外相会談で林氏は、ウクライナへの侵攻を続けるロシアがイラン製無人機を戦場で使用している状況を念頭に、ロシアに武器供与や侵攻のための支援をしないよう要請した。両外相は中東情勢について意見交換し、緊密な意思疎通を継続する方針で一致した。
 2015年に欧米など6カ国とイランが結んだ核合意は、イランが核開発を制限する代わりに欧米が制裁を解除する内容。トランプ前米政権は18年、一方的に合意を離脱して制裁を再発動した。

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