全国各地で山火事が後を絶ちません。静岡県伊豆市で2月26日発生した山林火災では、消火に14時間を要するなど、静岡県内でも被害が出ています。山の火事を起こさないためには、何に注意をすれば良いのでしょうか。
山から勢いよく立ち上る炎。相次いで発生している岩手県大船渡市の山林火災です。27日、男性1人が焼死体で発見され、山火事との関係を調べているほか、少なくとも84棟の建物に被害が出ているほか、3000人を超える住民に避難指示が出されるなど被害が拡大しています。
山火事の被害は、静岡県内でも起こっています。27日昼頃、函南町の山では火災が発生し、現場近くにいた高齢の男性が煙を吸って軽傷ということです。
26日、伊豆市日向の山林で起こった火災では、夜通し消火活動が行われ、約14時間後に消し止められました。

全国各地で頻発する山火事。月別の発生件数を見ると、晴れの日や乾燥が続く冬から春にかけて多く発生していて、特に2月は突出しています。

大規模な被害をもたらす危険のある山火事の発生原因はたき火が3割を超え、半数近くが人為的な火によるものです。
静岡県東部を管轄する駿東伊豆消防本部でも、山や林の火災が2024年の同じ時期に比べて4件多くなっていて注意を促します。
<駿東伊豆消防本部予防課 大塚康弘課長>
「消火をせずに立ち去ってしまう、そういうところで延焼拡大する火災が多い。野焼きとか焼却行為は強風時、乾燥注意報が出ている時は控えていただきたいというところと、やる場合も消火と監視をお願いしたい」
確実な消火によって防ぐことができる山火事。火を扱う機会が多いキャンプ場で火の始末で重要なことを聞きました。
<キャンプ場フィール 瀨川大樹管理人>
Q. 消火をするとなった場合はどうすれば良い?
「一番簡単なのはちゃんと燃やしきるということになる。状態としてはこういった状態になるが、完全に灰の状態にしてしまう。こうなると火がこれ以上燃えることはないので、火が残っちゃっている場合には、こういった火消し缶というのを使って無酸素状態にする」
燃えた薪を入れた缶に蓋をして、酸素をなくすことで数分で火を消すことができるといいます。
<瀨川管理人>
「よくやりがちなのが、たき火台に水をかけてしまうことがたまにあるが、それが1番NG」
たき火に水をかける行為は炭がはねてしまい、山火事だけでなく、やけどの危険があるといいます。
キャンプ場フィールでは、地面を砂利にして燃え広がらない工夫をしているほか、水道の数を増やすなどして山火事を発生させない対策をしていますが、個人の意識が重要です。
<瀨川管理人>
「冬場の時期、富士山の周辺は風の強い日が多い傾向にある。1人ひとりの努力が山火事を防止するには必要だと思う」
乾燥が続くこの時期、火の取り扱いには注意が必要です。