
「今の時代にはない豪華さや不便さが魅力」2025年は『昭和100年』老舗ホテルに駄菓子店...高まる昭和レトロへの熱【どうなる2025年】

1年を展望するシリーズ企画「どうなる2025年」。2025年は令和7年ですが1926年の「昭和元年」から数えると「昭和100年」にあたります。
静岡県内のレトロスポットがイベントを行うなど「昭和レトロ」がますます熱を帯びそうです。
<社会部 山口駿平記者>
「弾を入れて…結構うまいですね」
昭和48年開業の老舗、ホテルニューアカオです。開業当時、静岡県熱海市は新婚旅行の宿泊客でにぎわっていました。
<ホテルニューアカオ 山口愛海さん>
「こちらのレストランはニューアカオ最大規模のレストランダイニング錦です。レトロ感たっぷりというか」
ホテルニューアカオは2023年、リニューアルオープン。昭和らしい豪華さを残すことを意識しました。
<ホテルニューアカオ 山口愛海さん>
「こちらのレストランは当時の雰囲気をとても大事にしていまして、例えばこちらの椅子ですね。再オープンの際に工場に戻して布を張り替えましたが、木の枠組みなどを見ていただけると味があります」
<社会部 山口駿平記者>
「枠組みは当時のままということですね」
「昭和100年」にあわせ2025年6月からは昭和歌謡祭などのイベントを開く予定です。
<ホテルニューアカオ 山口愛海さん>
(昭和レトロの魅力とは?)
「今の時代にはない豪華さや、逆に今の時代にない不便さが魅力につながっている。昭和を知っている人はもちろん昭和を知らない世代の人にも楽しんでいただける」
「駄菓子」も昭和レトロブームを支えています。静岡市のあまのや繁田商店。昭和元年創業、2025年で100年目を迎えました。
<繁田平作商店 繁田昌大代表>
(昔の駄菓子屋はどんな様子だったのでしょうか?)
「昔はパッケージされた商品というのはほとんどないので、こういった木箱、中にブリキが貼ってあるんですけど、箱に裸で入ってきたんですよ、お菓子が。ポン菓子とか、せんべいとか、キャラメルとか。ブリキの膜が貼ってあるんですね」
木箱に入っていた駄菓子を量り売りしていたのが昔の駄菓子屋でした。駄菓子の魅力は安さだけでなく、食べて遊べることです。
<繁田平作商店 繁田昌大代表>
「ココアシガレット、たばこ。吸っちゃいけないですよね、子どもは。これを子どもがくわえていて、大人が『吸っちゃだめだ』みたいなことよくあった。やっちゃいけないことをやっていい、食べちゃいけないものを食べていいということが駄菓子の1番の本質だと思います」
「昭和100年」でますます熱を帯びるレトロブーム。繁田さんは単なるブームに終わらせたくないと話します。
<繁田平作商店 繁田昌大代表>
「古き良きを大切にするいいことなんですけど、そこにすがって頼っちゃいけないなと思っていて。僕たちの世代なりもっと若い人が、お菓子に限らず、新しい文化を作るべきなんじゃないかなと思っています」
「100年」の節目に2025年、昭和レトロが新たな姿を見せようとしています。
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