自民党総裁選に出馬した上川陽子前外相が10月3日、静岡市を訪れ、地元議員に支援の感謝を伝えました。一方、予定されている衆議院の解散まで1週間を切る中、上川氏と同じ静岡1区で激戦を繰り広げる予定の候補者たちも選挙モードを加速させています。

総裁選挙後初めて、地元入りした上川前外相。支援した議員たちに感謝を述べました。

＜自民党・上川陽子前外相＞
「静岡県挙げて応援を頂くことができまして、静岡においては1位でみなさまの票を託された。大変うれしいこのみなさんの党員票でした。本当にありがとうございました」

初めて挑んだ総裁選の次に控えるのは、27日投開票予定の衆院選。外務大臣時代から掲げてきた政策を訴えたいと話します。

＜自民党・上川陽子前外相＞
「しっかりとした外交をそれぞれの地方都市にふさわしいものとして広げていくということが日本再生につながる。ここのところは揺るぎない方向性の中でこれからも訴え続けていきたい」

一方、上川氏と同じ静岡1区から立候補予定で立憲民主党の元職、高橋美穂氏は3日、衆院選に向けた取材を受けていました。

＜立憲民主党・高橋美穂氏＞
「私は『頑張っている人たちの応援団でありたい』そんな思いで今回立候補を決意しました」

静岡1区はこれまで、「野党がまとまれば議席を奪えるのでは」と言われてきた選挙区ですが、「野党共闘」について問われるとー

＜立憲民主党・高橋美穂氏＞
「私は今回の選挙で政権交代を果たしたい。できる限りウイング（羽）を広くして、いろんな所とできるだけ協力していけるような、そういう方向をやってほしいなと思っている」

立憲が連携を模索する国民民主党はー。

＜国民民主党静岡県連 田中健会長＞
「（1区は）やはり県庁所在地ですし、多くの無党派がいらっしゃいます。前回も出したという経緯もありますので、それはギリギリまで（粘りたい）」

候補者擁立に向けて調整を続けます。

1区では最年少となる日本維新の会の山下洸棋氏(33)。人通りの多い駅前で直接、県民に思いを訴えます。

＜日本維新の会・山下洸棋氏＞
「いまの政治のここがダメなんだ、だから進まないんだ、だから改革が行われないんだ、こういった気持ちを私自身がしっかりと国会に持って行って、国会で変えていきたいと思っている」

中小企業を経営してきた感覚を政治に取り込みたい考えです。

＜日本維新の会・山下洸棋氏＞
「私たち一般の人からみておかしいと思うところはおかしいんですよ、どうやっても。そういったところを改革していきたい」

共産党が擁立したのは、新人で党県くらし・福祉対策委員長の鈴木節子氏です。

＜共産党・鈴木節子氏＞
「まずは、しっかり暮らしを大本から大もとから支える政治に切り替えると。そういう意味での、大きく自民党政治を終わらせる」

静岡市議や県議を務めた経歴を持つ鈴木氏。20年以上にわたり地方政治に関わった経験を生かして、社会保障の拡充や福祉の充実などを訴えます。

＜共産党・鈴木節子氏＞
「希望の持てる新しい政治を作り出す、国民の皆さんと一緒に政治を変える大きな選挙に私たちは打って出たいと思っております」

迫る衆議院の解散。総裁選で知名度を上げた上川氏に立ち向かう、野党側の戦い方に注目です。