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<高校サッカー>藤枝東のチーム内競争が激化!先発奪取に燃える190センチの大型FW市川大耀、ルーキー望月瑠斗

定位置奪取に燃える望月瑠斗(左)と市川大耀


静岡県高校総体のサッカー決勝で涙を飲んだ藤枝東に新風を吹き込む2人のアタッカーがいる。身長190センチの大型ストライカー市川大耀(ジュビロ磐田U-15出身)と、攻撃センス抜群の1年生MF望月瑠斗(りゅうと、藤枝東FC出身)。間もなく始まる選手権予選に向けて、レギュラー争いの序列をひっくり返そうと奮闘している(シズサカ編集部)

FW市川大耀(ジュビロ磐田U-15出身)


相手ゴール前の密集地帯に入り込んでも、顔が隠れてしまうことがない。190センチの高さは何よりの武器だ。

藤枝東はパスサッカーを掲げているだけに、最終ラインから最前線にロングボールが放り込まれることはない。市川は両サイドを生かすパス回しに加わり、懐にボールを収めてタメをつくり、攻撃を活性化させる。足元を苦手にしていないのも強みだ。

県高校総体ではベンチを温める時間が続いたが、9月7日のプリンスリーグ浜名戦では1トップで先発。後半25分、ゴール前でこぼれ球を拾うと、ニアを意識していたGKの動きを見極めてファーに流し込み、チーム3点目を奪った。

袋井市出身。レゾン袋井からジュビロ磐田U-15に進み、そのままユースに昇格することもできたという。だが、「選手権でプレーしてみたい」と藤枝東へ。

小林公平監督は「ポストプレーとシュートセンスが持ち味で、トップ下もできる。もう少し体が横についてくれば、自分の体をコントロールできるようになる」と期待する。

市川は「夏の遠征はオフが待ち遠しくなるほど、本当にきつかった。でもその分、強くなれたし、ゴールに向かう意識が強くなったと感じます。選手権で全国制覇できるように頑張っていきたいです」ときっぱり。大型FWの覚醒を待ち望む周囲の期待に応えられるか。

MF望月瑠斗(静岡市清水区由比、藤枝東FC出身)


県高校総体後に一気に頭角を現した。1年生ながら6月のプリンスリーグ第6節名古屋ユースB戦で“デビュー”し、ここまで3試合に出場。小林監督も「面白いですよねえ」と背番号29の切れ味に目を細める。

前線ならどこでもこなせるタイプだが、今の主戦場は中盤左サイド。テクニックとスピードを生かしたドリブルに絶対の自信を持つ。得点感覚も備え、プリンスリーグ浜名戦ではポストをたたくヘディングシュートを放った。小林監督によると、練習中のシュートゲームでゴールを量産するのはエースの湯山大輔か、この1年生という。

物怖じしないキャラクターも、スタッフ陣が評価する持ち味の一つだ。先輩たちにも遠慮することなく、両手を広げながら「いいよ、出して」とボールを要求する強心臓ぶり。小林監督は「ピッチの外では人懐っこくて、先輩にもかわいがられている」と笑う。

由比町出身。地元の少年団、高部JFCを経て、小学5年から清水エスパルスの下部組織に入った。だが、ジュニアユースには上がれず中学から藤枝東FCへ。高校入学後も由比から通学していたが、サッカーに集中するために浜名戦の2日前に寮生活をスタートしたという。

報道陣にも屈託のない笑顔で対応する。「寮ぐらし?楽しいです。ムードメーカー的な感じでチームを盛り上げていきたいと思っています。これからプリンスリーグで結果を残して、年代別の日本代表になって、海外に行きたいです」。伝統校に頼もしいルーキーが現れた。

 
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