台風10号が8月27日以降、西日本に接近し、静岡県内では週末にかけて大雨が予想されています。
大気の状態が不安定で静岡県内を襲い続けている「ゲリラ雷雨」にも注意が必要です。
<静岡地方気象台 佐々木淳弥予報官>
「台風の動きが遅いのが一番の特徴です。このため長い時間にわたって大雨や強風、うねりを伴った高波が続く可能性があります」
8月26日午前、静岡県庁で説明会を開いた気象台の予報官は、台風の影響が長引く恐れがあると警戒を呼び掛けました。
強い台風10号は、27日以降、暴風域を伴い、非常に強い勢力となって奄美地方から西日本に接近する予想です。静岡県には30日から31日にかけて最も近づく見込みです。
静岡県内では台風の影響もあり、大気の不安定な状態が続いていて、25日夜も、静岡や浜松など所々に活発な雨雲がかかりました。
<村田哲久ディレクター>
「東名高速道路です。停電の影響で静岡インターチェンジが閉鎖しています」
25日夜、東名高速の静岡インターチェンジでは落雷により停電が発生。約5時間にわたって出入り口が閉鎖されました。
ネクスコ中日本によると落雷により、静岡インターチェンジの全ての設備で障害が発生したということです。
静岡県内では、雷を伴った局地的な大雨、いわゆる「ゲリラ雷雨」が襲い続けています。
南側に海、北側に山がある静岡県。南から暖かく湿った空気が流れ込んでいるところへ、午後になって山から降りてくる冷たい空気がぶつかり雨雲が発生。発達した積乱雲となり雷を伴った局地的な大雨を降らせるのです。
今回の台風10号では、台風から離れた地域にも活発な雨雲が発生しています。台風の周辺や太平洋高気圧の縁を回り、湿った空気が流れ込んでいるためです。
さらに、台風10号は予報円がかなり大きく、進路の不確実性が大きいといいます。
<静岡地方気象台 佐々木淳弥予報官>
「31日頃にかけて日本列島を縦断していく予想ですが、この先、台風の中心が日本海に入るのか、太平洋側に行くのか、まだ不確実性が大きいので、最新の予報にご留意ください」
28日までは、静岡県内の沿岸部で雨雲が発達し、多くの人が住む平地で局地的な大雨が予想されます。
その後、29日から31日にかけては台風の接近に伴い、雨雲を流す南風が強まるため、山地を中心に大雨となる予想です。
また、静岡県では総雨量が多くなるほか、竜巻などの激しい突風も起こりやすくなり、台風の最新の情報に注意・警戒が必要です。