
「成瀬は天下を取りにいく」本屋大賞でお祝いムード一色に「静岡から全国の賞というのがすごく夢のある話」

文字通り「天下」を取りました。静岡県富士市出身の宮島未奈さんの小説「成瀬は天下を取りにいく」が4月10日、2024年本屋大賞の大賞を受賞しました。デビュー作にして前代未聞の14冠、40万部突破を果たし、静岡県内からも喜びの声が上がっています。
「大賞作品は、宮島未奈さんの『成瀬は天下を取りにいく』です」
全国の書店員の多くが1位に選んだのが富士市出身の宮島未奈さんの「成瀬は天下を取りにいく」でした。この作品は滋賀県大津市が舞台となっていて、幼なじみを巻き込みながら我が道を突き進む主人公の中学生・成瀬あかりの姿が描かれています。
<宮島未奈さん>
「これから来年の本屋大賞発表会までの1年間も、きっと今の私には想像ができないことがたくさん起こるんじゃないかと思っています。でも、成瀬と一緒ならきっと大丈夫です」
本屋大賞の発表を受け、静岡県内の書店からも喜びの声が上がっています。
<吉見書店竜南店 鈴木彩楓さん>
「ありました、ありました。どーんと『成瀬が天下を取りにいく』が並べられています。大々的に紹介していますね。そうですね。本屋大賞なので、ドーンと大きく」
静岡市葵区の吉見書店竜南店では、発表を受けた瞬間から元々置いてあったスペースを拡大して、お祝いムード一色に。作中に登場する西部大津ショッピングセンターの模型も作りました。2023年12月に「静岡書店大賞」を受賞した際も爆発的に売れ、再び、盛り上がることを期待しています。
<吉見書店竜南店 鈴木彩楓さん>
Q.天下を取りましたね?
「取りました。静岡の天下も全国の天下も取ってくれて、本当に成瀬ありがとうという感じです」
発表から一夜明け、宮島さんは…。
<宮島未奈さん>
「実はいま、東京のテレビのない部屋に籠っていたので、どのように取り上げられているか見ておらず、実感が湧いていない。すごい騒ぎになっているらしくて。静岡県富士市で生まれ育ったので、静岡から全国の賞というのがすごく夢のある話だなと思っている」
宮島さんは、この本を通して伝えたいことについて…。
<宮島未奈さん>
「私がこの作品で伝えたかったのは、未来はわからないということ。将来一日先でも一か月先でもどんなことをしているかはわからないので、もしかしたら素敵な未来が待っているかもしれないということを伝えたかった」
富士市出身の宮島さんの快挙に県内の盛り上がりはしばらく続きそうです。

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