サッカープリンスリーグ東海 藤枝明誠高の最前線で体を張るFW水上大和が自慢のフィジカルを武器に「得点王目指す」
1トップの水上が決勝点お膳立て
藤枝明誠の攻撃陣を引っ張ったのは、1トップに入ったFW水上大和(ホンダジュニアユース出身)。テクニシャンばかりの藤枝明誠攻撃陣の中で唯一“パワー”を前面に押し出す背番号13は、力強いポストプレーやシュートが持ち味だ。
水上が最も輝いたのは前半終了間際だった。最前線でボールを受けると相手DF数人を自分に引き付け、ゴール正面のぽっかり空いたスペースへラストパス。走り込んだMF平井大都の決勝点をお膳立てした。
「ボールを受けた時から大都の動きと、空いているスペースが見えていた。練習でやっていたプレーが出たと思う」。してやったりの表情だ。
浜松市出身。小学時代はさなるSSS、中学時代はホンダジュニアユースでプレーしていた。藤枝明誠の練習会に参加し、「松本監督が熱くて。ここで全国を目指す」と決めた。
この日、水上に向かってベンチから「仕掛けろ」と盛んに声を張り上げていた松本安司監督(元浦和レッズ)も現役時代はフォワードだった。「新チーム立ち上げの頃から比べれば、体も強くなって、ようやくフォワードらしくなってきた」と目を細める。
水上は週3回、チーム練習が始まる前に自主的に筋力アップに励んでいるという。学校の筋トレルームにこもり、最近は敵を抑えるために必要な上腕筋の強化に取り組んでいる。
松本監督から常々求められているのは「ボールを呼び込むこと」。ストライカーらしく、貪欲にボールを要求していく姿勢だ。
「もっと自分の“素”を出していきたい。プリンスリーグで得点王になって、今年こそプレミアリーグに昇格したい」。最前線で体を張り続ける構えだ。
決勝点を挙げた藤枝明誠のMF平井大都の話
大和君(水上)からいいパスがきたので、流し込むだけだった。大和君がうまくタメを作ってくれて、それが決勝点になってうれしかった。開幕戦だったし、新人戦では浜松開誠館に負けていたので、今日は絶対に勝ってやろうと思っていた。
藤枝明誠・松本安司監督の話
全体的には良かったが、先を見据えるのであれば、パスもシュートももっと丁寧にやらないと。球際の強度は相手が上。だからこそ、丁寧につないで相手を剥がしてほしかった。静岡のチームは全国を見据えなければいけない。全国で勝つために、もっと精度を磨いていかないと。
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