林賢人(藤枝明誠3年、バディーJY出身)
巧さだけでなく、強さも備えたトップ下。170センチと上背はないが、重戦車のようなドリブルで藤枝明誠の攻撃に迫力を生む。
8月のSBSカップ国際ユースサッカーは、エース遠野翔一とともに静岡ユースの一員として出場した。最前線で体を張る遠野と、エースをサポートしながらスペースに飛び出していく林。県選抜コンビの連係プレーは、対戦相手にとって脅威だ。
現役時代に浦和レッズなどでプレーした松本安司監督は「運動量が豊富で、守備もできる。推進力があって、ゴール前も怖がらずに飛び込む。絶対的な選手だ」と林に絶大な信頼を寄せる。藤枝明誠OBでJ1川崎フロンターレで活躍する遠野大弥を引き合いに出し、「大弥のミニチュア版」と表現する。
背番号9への期待
林の背番号は「9」。松本監督がJリーグ初出場初ゴールを挙げた時につけていた「思い入れのある番号」で、「林に2年の時からつけさせているのは、そういうことですよ」と指揮官は目を細める。林は横浜市のバディージュニアユースから藤枝明誠の門をたたいた。「練習参加した時に松本監督が熱くて、自分に合っているなと思った」という。迷うことなく激戦区静岡に飛び込んできた。
準々決勝でぶつかるのは新人戦優勝の浜名。昨年の準々決勝で苦杯をなめさせられた相手と、再び対戦する。林は「自分たちの代は新人戦も総体もベスト8の壁を越えられていないので、絶対に勝ってエコパスタジアムに行きたい」と力を込める。鬼門を突破できるか。