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Jリーガーからなぜ僧侶に?五藤晴貴さん(磐田ユース出身)が描く夢とは…

SBSラジオサッカー熱血応援番組「ヒデとキトーのFooTALK!」に、ジュビロ磐田ユース出身で、カターレ富山などでプレー経験のある曹洞宗林入寺(島田市)の僧侶五藤晴貴さんをお招きしました。聞き手はパーソナリティのペナルティ・ヒデさんです。

「最終的に誰と一緒にいたいんだろう」

ヒデ:五藤さんのプロフィールです。静岡市葵区出身で現在28歳。旧姓は梅村。ジュビロ磐田の下部組織で育ち、世代別日本代表にも選ばれていました。高校卒業後にカターレ富山などで5年間の現役生活を送り、引退後、奥さんが林入寺の住職の娘さんということもあり僧侶になられました。

ヒデ:奥様の実家とはいえ、僧侶になる道はそんなに簡単に決められるもんじゃなかったのでは?

五藤:簡単ではなかったですね。決断に3年くらいかかりました。(妻と)付き合い始めて1年半くらいで住職の義父から「もしよかったら継いでくれないか」と。

ヒデ:引退後の選択肢のひとつに入れてほしいってことだったと思うけど、何がきっかけに?

五藤:最終的には誰と一緒にいたいんだろうと…

ヒデ:この人正直だ!信頼できる、信用できる(笑)

五藤:どうすれば後悔ないんだろうか。結局は自分のことなので、そうなったときにやっぱり今の奥さんと一緒にいたいなと思って。

ヒデ:でも、そんな簡単な世界じゃないでしょ。

五藤:修行は本当に大変でした。私は横浜の総持寺に2年2カ月行かせていただきました。

ヒデ:その道に進んだ後悔は?

五藤:きついなと思ったんですけど、後悔はなかったです。

SBSカップ国際ユースでライトを浴びた日


ヒデ:ジュビロ磐田ユース時代は、同世代からとにかく一目置かれていたとお聞きしています。ユース時代の自慢を聞きたい。

五藤:活躍っていうとパッと思い浮かばないんですが、ただ本当にサッカーが好きになった期間だったかなって思います。そこで自分の熱がもっと上がったっていうか。

ヒデ:SBSカップ国際ユースサッカーにも出場しているんですよね。

五藤:ありがたいことに私は2年連続で出させていただきました。優勝はできなかったですけれど、ユース時代一番の思い出はSBSカップかなと思います。

ヒデ:ゴールも決めましたし。どんなシーンだったか、忘れないもんでしょ?

五藤:決めたとき、観客にガッツポーズして、ライトが当たったのは鮮明に覚えてます。ただ、それよりも、高校2年生の時のSBSカップで、ポルトガル代表に負けた試合の方が印象が強いです。

自分はもう本当に悔しくて。その次の日、A4の紙に「お前はポルトガルに負けたんだぞ」って書いて、それを壁に貼って…。それを毎日練習に行く前に見て、奮い立たせていたという思い出があります。

引退を決めたのは…

ヒデ:そして高校卒業後、カターレ富山、FCマルヤス岡崎でプレーして2018年に引退。ちょっと早かったなと思うのですが。

五藤:24歳で体は全然動くと思うんですが、ただ練習前の筋トレやストレッチを1日怠った日がありまして…。そのときに「これじゃもうプロとして駄目だな」っていう気持ちになり、引退を決めました。

ヒデ:たった1日でも駄目ですか?やっぱりプロは。

五藤:サッカーでお金をもらうってことは、そういうことなのかなって思いますね。

ヒデ:やめてからは何されてたんですか?

五藤:岡崎のチームで運営のスタッフをさせてもらいました。名刺の渡し方も知らなかったので、普通の一般社会に出てみたいという思いがありました。

ヒデ:当時の自分に声を掛けるとしたら「サッカーだけじゃなくて、いろんなことをやっとけよ」ですか?

五藤:そうですね。「サッカー以外も視野を広げて学んだ方がいいよ」と言うかもしれないですね。圧倒的にサッカーだけの時間でしたから、社会に出たとき困りました。

サッカーには携わっていたい


ヒデ:今の生活のルーティーンなどは?

五藤:ざっくりですと、だいたい朝5時に目が覚めます。犬の散歩に行って、朝のお勤めで住職と一緒にお経を読んで、その後朝ご飯を食べて、ちょっとゆっくりしてからお葬式だったり、法要だったり。

ヒデ:サッカーを見る時間はあるんですか?

五藤:ないですね。夜も9時ぐらいになると眠くなっちゃいます(笑)朝のニュースでちょっと結果を見たり。

ヒデ:静岡にはJ1のチームが一つもない。どのように思われてます?

五藤:自分がその場にいられなかったのがまず悔しいなと思うんですけど、静岡としてはちょっと残念だなと思いますね。けれど、必ずJ1に戻ってこられるチームだと思います。

ヒデ:今、サッカー関連で絡んでることはあるんですか?

五藤:先日、ジュビロ磐田さんと藤枝MYFCさんの風鈴を飾ってご祈祷する「風鈴まつり」というイベントをやらせていただきました。サポーターの方々に申し込んでいただきました。

ヒデ:やっぱりどこかでサッカーに携わっていたいというお気持ちもあるでしょう。

五藤:静岡サッカーが本当に盛り上がってほしいなっていう一心で、修行が終わって帰ってきて、住職にすぐ聞いたら「ぜひやろう」って言ってくださったので。

ヒデ:お寺でヨガをやっているとか?

五藤:月1回、ヨガのインストラクターの方に来ていただいています。

ヒデ:お寺でやると瞑想感が出そうでいいですね。賛否あるかもしれませんけど、そういった新しいことを取り入れたほうがいいと思います。

五藤:そうですね。私はなるべく新しいことを考えて、やりたいタイプなので。

ヒデ:今後について何か考えてることはあるんですか?

五藤:静岡勢のJリーグクラブ4チームのカラーを入れて、サッカーデザインのサイン帳兼御朱印帳っていうのを考えました。

ご褒美は朝ごはん

ヒデ:続いてリスナーから。「一番きついなってことは何ですか」

五藤:だらけたい自分に勝つこと。昼寝したいなって思うけれども、「いや、でもここで休んだらまたいろんなことができる時間が少なくなっちゃう」とか。

ヒデ:そんな中で、ご褒美って何ですか。

五藤:今は住職と義母と一緒に住んでるんですが、朝ご飯がすごい豪華なんですよ。お母さんが朝からたくさん作ってくださって、朝起きて法要終わってからの朝ご飯がすごい楽しみです。本当にそのおかげで修業後から体重が戻ってきました。

ヒデ:いい子だね(笑)今後の目標を聞きたいです。

五藤:やっぱり寺離れが最近進んでるっていうご時世になってますので、昔みたいにお寺で子供がいっぱい遊んでるとか、いろんなお客様がご参拝しにきてくださるようなお寺にしていきたいなと思っております。

ヒデ:最後に皆さんにメッセージを。

五藤:ぜひ、サポーターの方も大事な試合前などに林入寺にお越しください(笑)。私や住職にお声掛けくだされば、ご祈祷だったり、お話を聞いたりすることができますので。

ヒデ:僕も吉本興業をやめようか迷ってるんで、今度ゆっくり聞いてください。

五藤:続けた方がいいと思います(笑)

ヒデ:続けます!ありがとうございます!元気出た(笑)
シズサカ シズサカ

サッカー大好き芸人、ペナルティ・ヒデと、サッカー中継のリポーターとしても活躍する鬼頭里枝の2人がお送りする番組。Jリーグから海外サッカー、ユース世代、障がい者サッカーなど幅広くスポットを当て、サッカーを通して静岡を盛り上げます。目指すは「サッカー王国静岡の復権」です!

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