地元に愛される水族館「ウォット」
今回は、不定期で開催されている浜名湖サイエンスクラブに参加し、これから旬を迎えるアサリをテーマに潮干狩り体験をしてきました!(※参加は抽選となります)

アサリについて知ろう!
まずはアサリの成長について。アサリは1回で約数十万個の卵を産みます。水温が約20度の時に産卵するので、温暖な浜松では春と秋に2回産卵します。
アサリと聞くと砂の上にいるイメージがありますが、実は赤ちゃん(幼生)の時期は海をぷかぷか漂いながら生活しています。2~3週間たつと小さなアサリの形になり(稚貝)、半年~1年かけて大人のアサリ(成貝)になります。寿命は8~9年とのことで、予想より長生きです。
他にも、アサリには貝柱が2個あること、そして実は足があること・・・などなど、何気なく食べているアサリについてこんなに詳しく学ぶ機会はないので、隣りで聞いている大人も驚くことばかりです。

アサリは実はすごい生き物!
アサリ1匹だけで、1時間もあれば1Lの水をきれいにすることができるそうです。
(10匹いれば1日で家のお風呂をきれいにしてくれるらしい!)
多くの人がアサリの目と思っている部分が、実は海をキレイにしてくれる「管」です。「入水管」と呼ばれる管を通って海水を吸収し、体内できれいにした水を「出水管」から出します。
ということで実際に、アサリを入れて水の浄化実験がスタート。お米のとぎ汁で白く濁らせた水に、片方だけアサリを入れて、1時間後にどうなっているか観察します。
結果から言いますと、アサリが入っている瓶の水は本当に透明になっていて、みんな驚きました!

アサリにも天敵が!
食べるスピードは1日にアサリ1個程度なので遅く感じますが、数が多いとどんどん食べていくので、駆除にも力を入れているそうです。

浜名湖のアサリが食べられなくなる!?
原因は、人間が採りすぎることやアサリの天敵が増えていること。そして、環境問題によってエサになる生き物が減っていることや、水質が変わってきていることなど・・・。また、アサリが減ることで、アサリをエサとしている生物も減っているそうです。
最近では、漁師さんが漁に出てもガソリン代が高くつくのでアサリ漁をやめたり、農家に転職したりと問題は深刻です。
しかし、浜名湖のアサリを守るため、外敵が来ないように海にネットを張ったり、天敵を駆除したり、地域の人達のおかげで浜名湖が守られていることを学びました。

潮干狩り体験に出発!
まずは救命胴衣を着ます。そしてバケツ、軍手、熊手を持って施設のすぐそばにある海岸に移動します。

ということで、子ども達も夢中で探し続けます!

それでも、浜名湖の色々な生物を発見しながら楽しそうな子ども達。指先サイズくらいの小さなアサリの赤ちゃんや、珍しい貝や生き物などを集めていました。
ちなみに浜名湖では、アサリを採るのは一般の人は1日2kgまで。また、2㎝以下のアサリは海に戻さないといけない、というルールがあります。

「ヤドカリ」「カガミガイ」「塩フキ」「アカガイ」「マテガイ」「オキシジミ」など、スタッフさんが一つ一つ説明をしてくれました。
(ハマグリも見つかったのですが、許可がないと採ってはいけないそうです)
最後に、捕まえた生物は全て海に戻します。

浜名湖を守るためにできること
そんなスタッフさんのお話を聞いた子ども達、施設までの帰り道はゴミを拾いながら帰ります。

「どこから来るの!?」
とゴミの量に驚きながら、海の生物が困っている現実を目の当たりにします。
潮干狩りをはじめ、海で泳いだりキャンプをしたり、自然を楽しむ為に私達がすべきことを考える貴重な機会になりました。

施設で楽しみながら、浜名湖の生き物を守る為にできることをお子さんと一緒に考えていきたいですね!
