定位置争い 打棒で勝負【挑戦 西武・鈴木将平】
コロナ禍を経て、ようやく開幕したプロ野球。定位置奪取を狙う西武の鈴木将平(静岡高出、富士市出身)が左投手への対策を明かした。「恐れず、無理せず相対する」。その言葉をひもとくと、肩口から入ってくる変化球を怖がらない、力がボールに伝わりづらくなるため、無理に逆方向を狙い過ぎない-ということだ。今季の鈴木は甘いコースに目付けをし、それを思いっきり“しばく(強くたたく)”。
6月2~14日まで行われた練習試合ではコンスタントに安打を放ち、凡退の内容も悪くなかった。ひときわ存在感を放ったのが11日の楽天戦だ。8番左翼で先発出場し、楽天・岸の低めの難しい球を右中間にはじき返して二塁打にした。2打席目は適時二塁打、3打席目も2死満塁で右翼への適時打と大暴れ。「いつも通りのスイングをして、ヒットゾーンに飛んでくれて良かった」と安堵(あんど)した。
外野手には木村、金子、新外国人のスパンジェンバーグとつわものが並ぶ。さらに、投手から野手に転向して2年目の川越も結果を出している。「例えば肩でキムさん(木村)に勝つのは難しい。何で勝負するかと考えた時、打撃を向上して、それで勝負するしかない。周りが打てば自分はもっと打たなくてはと思ってやっている」
しばらく試合は無観客で行われるが、「活躍している姿をテレビを通して地元の方にも見せられるように」と意気込む。右、左投手とも攻略し、打棒で輝いてみせる。(西武ライオンズ協力)