清水エスパルス、無失点ドロー J1リーグ第25節

 明治安田J1リーグは31日、各地で第25節の残り7試合が行われ、清水エスパルスは柏と0―0で引き分けた。

柏―清水 前半、相手のシュートをセーブする清水・GK梅田(左)=柏
柏―清水 前半、相手のシュートをセーブする清水・GK梅田(左)=柏


(2)三協F柏(柏1勝1分け)▽観衆2720人
柏 12勝5分け9敗(41) 0(0―0 0―0)0 清水 3勝5分け17敗(14)

 【評】両チームの一進一退の攻防は引き分けに終わった。前半、清水は前線から積極的に柏に圧力をかけ、サイドを起点に好機をつくり試合を優位に進めた。41分には後藤の左クロスにエウシーニョが詰めたが、わずかに届かず。後半は柏に押し込まれる時間が増え、終盤には猛攻を受けたがGK梅田を中心に守り切った。19分にFKのこぼれ球をカルリーニョスがフリーで蹴り込んだが、枠を外した。

 ■集中力保ち柏封じる
 2週間の準備期間で臨んだ清水に対し、柏は中2日で、得点ランキングトップを独走するオルンガは温存。引き分けは納得できる結果ではない。ただ、簡単に破られ続けた守備網が7試合ぶりに無失点で耐えたことは収穫となった。
 9試合ぶりに4-3-3の布陣に戻した。今季始動から積み上げてきたシステムに変更し、前からボールを奪う姿勢を取り戻し、試合のペースを握った。選手やシステムをてこ入れした柏に後半は押し返されたが、「90分間声を掛け合い、集中してできた」と金井。指示を出し合う選手同士の声がこれまで以上にピッチに響いた。
 試合のなかった2週間、選手たちは互いのコミュニケーションを深めることで苦境打破の手がかりを求めた。「本心をぶつけ合う期間になった」と金子。プレッシャーの掛け方やラインの保ち方をもう一度共有し、監督が求める要素も再確認した。これまで守備網に目立っていた穴をほとんどつくらず、攻撃力のある柏を封じた。
 守備面に好材料が生まれた一方で、ゴール前の精度を欠いて7戦勝ちなし。原点回帰したチームが追求するのは攻撃的なサッカー。「しっかり決めきらないと」と金井。中2日の次節神戸戦で再び真価が問われる。

 ■GK梅田がゴール死守
 3試合連続の先発となった清水のGK梅田が7試合ぶりの無失点に貢献した。
 最後方から積極的に声を出して守備陣のポジショニング修正を図り、前半16分には相手の至近距離からのシュートを好反応でセーブ。終盤の相手の猛攻も確実なパンチングや捕球でゴールマウスを守り抜いた。「目立ったミスがなくできた」と振り返り、「もっとチームに勢いづけられるプレーをしたい」と次を見据えた。

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