守備集中、今季初の無失点 J1リーグ第10節・清水

 苦しい試合だった。清水の生命線である連動したパスワークが仙台の厳しい守備に封じられ、攻撃は手詰まりになった。それでも、シュート12本を浴びた守備陣は最後までゴールを割らせなかった。クラモフスキー監督は「強く守れたことはポジティブにとらえたい」と今季初の無失点試合に目を向けた。

仙台―清水 前半、仙台・長沢(左)と競り合う清水・立田=仙台・ユアスタ
仙台―清水 前半、仙台・長沢(左)と競り合う清水・立田=仙台・ユアスタ

 仙台の木山監督が「互いに消耗した」と振り返るように、両チームがゴール前への進入を防ごうと中盤で激しいボール争奪戦を展開。清水は相手の素早い寄せに前進を阻まれ、カウンターに手を焼いた。相手ペースの時間が長くなる中、ピッチで表現できたのは、前線からのプレスと下がった守備の使い分け。加えてこの日は集中力も光った。ミスや一瞬の隙を突かれて失点を重ねたこれまでの失敗を生かした。
 ただ、あくまで清水が目指すのは攻撃的なスタイル。「後半は特に裏への意識が足りなかった。同じイメージを描けていなかった」と竹内。後半は前線の選手を積極的に入れ替えたが、互いの呼吸が合わない場面が目立った。「タイトな日程を考えて」(クラモフスキー監督)とベンチ外にしたエウシーニョの不在も影響した。
 収穫と課題のあった敵地のドロー。これでリーグ戦は5戦負けなし。「これまでの積み上げが出せるようにしたい」と竹内が見据える次節は昨季王者の横浜Mとの戦いだ。

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