ジュビロ磐田3発「遠藤効果」 J2リーグ第29節

 明治安田生命J2リーグは25日、各地で第29節の残り9試合が行われ、磐田は遠藤が移籍後初ゴールを挙げ、群馬に3-1で快勝した。

磐田―群馬 後半31分、勝ち越しゴールを決めイレブンの祝福を受ける磐田・三木(手前左)=ヤマハスタジアム
磐田―群馬 後半31分、勝ち越しゴールを決めイレブンの祝福を受ける磐田・三木(手前左)=ヤマハスタジアム


(2)ヤマハ(磐田1勝1分け)▽観衆3780人
磐田 10勝11分け8敗(41) 3(1―1 2―0)1 群馬 9勝2分け18敗(29)
▽得点者【磐】遠藤(1)三木(2)ルキアン(PK)(10)【群】田中(7)

 【評】磐田が冷静な試合運びで群馬に逆転勝ちした。
 序盤は群馬のハイプレスに苦しんだ。2分、相手CKからクリアミスも重なり先制された。29分、小川航が倒されて得たFKを遠藤が直接決めた。
 後半31分、遠藤のサイドチェンジから小川大が切れ込んで放ったシュートはGKにはじかれたが、こぼれ球を三木が押し込んで勝ち越した。34分、遠藤のパスに抜け出した山本康が倒されて得たPKをルキアンが決めて突き放した。

 ■攻撃陣躍動 反撃態勢整う  
 “遠藤効果”で攻撃陣が躍動した。磐田は1―1の後半31分、MF遠藤のサイドチェンジを右サイドで受けたDF小川大が中へ切れ込んでシュートを放った。群馬GKに止められたが、こぼれ球を新人のFW三木が利き足の左足で流し込んだ。
 三木はプロ初得点となった14日の長崎戦以来3試合ぶりの得点で、ホームでは2戦連発。昨秋に磐田ユースからのトップ昇格が内定したが、自分の力量を冷静に分析し、大学進学も考え元日本代表FW大久保(現東京V)に進路を相談した慎重派。「こんなに試合に絡むことも、点を取ることも想像しなかった。得点した試合での勝利がうれしい。こんな幸せな時間を何回も繰り返したい」と19歳は喜びをかみしめた。
 前半2分、CKから5試合ぶりに失点した。だが、以前のように先制されて動じる気配はなく、遠藤を中心にボールを動かし続けた。鈴木監督は「遠藤が縦に(パスを)入れることでスピードアップできた。状況を見ながら変化をもたらしてくれた」と話した。後半13分に温存していたFWルキアンを投入し、一気にたたみかけた。ルキアンは後半34分にPKを決め、チーム初の2桁得点に乗せた。
 磐田の複数得点は9月19日の栃木戦以来、9試合ぶり。次節11月1日の首位福岡戦、4日の2位徳島戦と続く正念場を前に、反撃態勢は整った。

 ■先発で連戦 遠藤耐え抜く
 MF遠藤が連戦を耐え抜いた。磐田に加入直後の10日の松本戦から16日間で5試合すべてに先発。群馬戦は3試合ぶりのフル出場で、磐田での通算418分間出場は、今季のJ1G大阪在籍時の363分を超えた。遠藤は「(連戦だが)特になにもやっていない」と平然と話した。鈴木監督は「ボールを持っている時間が長いので、遠藤にとっては負担にならないと思い先発で起用している。守備の負担が増えないような戦いを続けたい」と存在の大きさを認めた。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞