ゴン節全開!アスルクラロ沼津の中山雅史監督がキャリア1年目に感じた“マネジメントの難しさ”

サッカーJ3アスルクラロ沼津の高島雄大社長と、中山雅史監督が11日、静岡新聞社静岡放送を訪れ、13位だった2023シーズンを振り返りました。今年1月に監督キャリアをスタートした中山監督は選手の起用法やチームマネジメントについての考え方を語りました。主な発言内容は以下の通り。

「リーグ後半、勝負強さが失われてしまった」

前半戦はよく戦えていたが、後半になってチームの勝負強さが失われてしまった。安定した試合ができなかったのは心残りであり、そこへのアプローチが甘かったのかなと感じる。

気持ちの部分はあまり言いたくはないが、甘えがあったり、おごりがあったり、ゆるさがあったり。そういう部分が、試合に出てしまったのでは。ラスト15分の辛抱強さ、勝負強さもまだ足りないのかなと思う。

3位までいきながら、その先が見える位置まで行きながら手にできなかった。そこに自分たちが行くんだという強い気持ちをプレーで表せなかった。うまくチームを誘導できなかったという自分の中の反省点もある。ただ、そこへ行くための強さを、選手個々が持ってもらいたい。

「オフは一生懸命休んでくれ」

選手は練習から一生懸命やってくれた。自分たちの立場をしっかりと理解しなければいけないことはシーズン当初に言っていた。練習に対する積極的なアプローチは本当にありがたかった。

選手には「オフは一生懸命休んでくれ」と伝えた。次のシーズンに向けてどう自分をリフレッシュさせるか。それが次のシーズンにつながるから。しっかり休みにするのが自分のやり方ならそれもいいだろうし、シーズンが始まる時までにうまく調整してくれればいい。

「選手とは近づきすぎない」


監督として、選手交代のタイミングやその見極めは難しいと感じる。どこに主眼を置くか。当然運動量が落ちてきたら交代になるが、なかなかうちの選手は落ちなかった。でもフレッシュな選手の方が、動きはシャープになる。雰囲気を打破しなければいけない時はどうするか。残り何分でいくか。変えるべきなのか。うまくいった試合もあるし、それで落とした試合もある。

監督として勝負に勝ったときは本当に嬉しいし、選手の躍動が結果につながった時は素晴らしかったなと思う。勝った試合については、1週間の過ごし方、トレーニングの仕方、臨む姿勢がすごくいい形でできているなという感触はあった。

ただ、負けた試合に関しては、それができてなかったのか、ほかに足りないものがあったのか。しっかりと考えなければいけない。いい試合だったよねで終わらせてはいけない。問題を的確に拾い上げて、それを選手に投げかけられるのか。どういった課題が見つかり、どうトレーニングに落とし込んでいくのかは難しかった。

選手とはあんまり近づきすぎちゃいけないのかなと感じている。当然コミュニケーションを取らなければいけないし、選手の状況やけがの状態を確認する上で話はするが、選手ってあまり正直には言わない。「どう?痛い?」と聞いても「痛くないです。やれます」と。

こちらがしっかりとトレーニングの中で判断できるか。メディカルスタッフと連携して情報を吸い上げて、「この選手だったらいけるだろう」という決断がしっかりできればいいのかなと思う。

「目の前の試合に全力を投じていけるか」


J2のライセンスは取得できたので、目標ははっきりしている。来季はJ2昇格あるいはJ3優勝が大きな目標となっているが、やはりそこに行くために1試合1試合をどれだけ大切に戦えるか。そこに向かって一歩ずつでも近づいていければ。

直近の試合にどれだけ全力を投じていけるか、どれだけ一つ一つのプレーを大事にできるかが大切だと思う。基本に忠実に、当たり前のことを当たり前にやり続けることができるか。日々、どれだけ自分の限界を求めてやれるか。それをしていれば選手としても成長があるだろうし、チームとしても成長していける。

悔しい経験はもうしたくないが、した以上はこれを糧にしなければいけない。次のシーズンに向けて、しっかりとチームの力に、個人の力に変えていければいい。
シズサカ シズサカ

「静岡サッカーが、好きだ!」そんなあなたにうれしいサッカー情報を、プロから高校、ジュニア世代まで幅広くお届けする無料アプリ。静岡新聞SBSのサッカーコンテンツが大集合しています。すべての静岡サッカー愛は、ここに集まる!

あなたにおすすめの記事

人気記事ランキング

ライターから記事を探す

エリアの記事を探す

stat_1