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浜松まつり 今年の開催方針決定 最終日に松本潤さん登場

 浜松まつり組織委員会は、5月3~5日に行う祭りの開催方針を最終決定しました。5日の最終日には、俳優松本潤さんを招き浜松市中区の中心街で「家康公騎馬武者行列」が予定されています。ほぼコロナ以前の形での開催に向け準備が進む「浜松まつり」の詳細をまとめます。

コロナ前の95%復活 激練り、糸切り解禁 禁酒は維持

 浜松まつり組織委員会は24日、5月3~5日に行う祭りの開催方針を最終決定した。新型コロナ感染防止のために前年まで禁止していた激練り、大凧(だこ)の糸切り合戦を解禁する。マスク着用は各自の判断とし、観客の上限数を撤廃する。一方、会場などでの飲酒禁止や、関連行事の午後9時終了などの制限は残す。市役所での会合後、広野篤男代表委員長は「コロナ前の規模の95%は復活できると思う」と述べた。

 今年は前年より3町多い171町が参加意向を示している。祭りの醍醐味(だいごみ)といえる激練りは3日間とも凧揚げ会場をはじめ、各町内や中心街で御殿屋台を引き回す際も認める。2日目の屋台出発前の「合同練り」は屋台のない町も事前に申し出れば参加できる。大凧揚げの「見せ場」、糸切り合戦は3日間とも行う。
 飲酒については乾杯の1杯も認めず、違反した町は翌年以降の参加停止の検討対象となる。広野代表委員長は祭りが新型コロナの感染症法上の位置づけが季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げられる5月8日の前であることを踏まえた判断と説明した上で、「来年は120%の開催にできるはず。もう少し辛抱してほしい」と市民に理解を求めた。
 組織委の委員長を務める鈴木康友市長は「祭り自体はほぼコロナ以前の形になり、良かったと思う」と話した。
〈2023.03.25 あなたの静岡新聞〉

松本潤さん武者行列 観覧者2万人募集 4月3日から申し込み

 浜松市は24日、浜松まつり最終日の5月5日に俳優松本潤さんを招いて中区の中心街で開催するイベント「家康公騎馬武者行列」の概要を発表した。観覧者2万人と、行列の参加者は今後募集する。

 騎馬武者行列はザザシティ浜松前を出発して鍛冶町通りを東へ進み、JR浜松駅前の旭町交差点を左折して板屋町交差点に至る約800メートルの区間で、午後2~4時に行う。松本さんは徳川家康公にふんして登場する。他の出演者については調整中という。
 同時に、市内の小学生親子50組による子ども段ボール甲冑(かっちゅう)武者行列、市内中高生50人による浴衣行列、伝統行事の信康行列(天竜区)と姫様道中(北区)、高校生吹奏楽パレードも実施する。行列は総勢450人余りになる見通し。
 観覧スペースはコースの道路両側に2万人分を設ける。市の特設ホームページ「出世の街浜松」で4月3日から21日まで申し込みを受け付け、27日に抽選結果を個別に通知する。甲冑行列、浴衣行列への参加は市内在住者を対象に3月27日から4月2日まで同ホームページで募集する。
​〈2023.03.25 あなたの静岡新聞〉

住民に新屋台お披露目 山手町、飯田町 気運高まる

 浜松まつり(5月3~5日)まで1カ月半となった19日、浜松市内のまつり参加各町では新築、新調した御殿屋台を住民らに披露する催しが行われた。

完成が祝われた山手町の御殿屋台=浜松市中区
完成が祝われた山手町の御殿屋台=浜松市中区
 中区山手町では、町の誕生50周年を記念して新築した御殿屋台のお披露目会が行われた。高さ4・6メートル、幅2・8メートル、奥行き4・4メートルで細かな彫金、鳳凰(ほうおう)や七福神などの彫刻を施し、欄干には黒檀(こくたん)を用いた。約3年かけ、寄付を募るなどして完成させた。田代浩史建設委員長(50)は「世代を超え多くの人が屋台に集まってほしい」とあいさつ。阿形隼組長(40)も「屋台ができたのを機にみんながコミュニケーションを取れるようにしたい」と話した。
 
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新屋台でおはやしを演奏する子どもたち=浜松市南区飯田町

 南区飯田町では約30年ぶりに新調した御殿屋台を同町周辺で引き回した。新屋台は高さ4・5メートル、幅2・9メートル、奥行き4・1メートル。おはやしをイメージして横笛を持った風神、旧屋台を継承した鳳凰などの彫刻を施した。2017年から屋台交代の準備を進めたといい頼母木哲雄・屋台建設委員長(74)は「完成してほっとしている」。凧(たこ)揚げ会まつり統括委員会の小笠原利行委員長(72)は「次の30年先まで子どもたちの思い出に残れば」と喜んだ。旧屋台は東区市野北自治会に引き継いだ。
 今回のまつりでは、組織委員会が夜の中心街での御殿屋台引き回しを認める方針だが、山手町と飯田町はそれぞれの町内での引き回しにとどめるという。(浜松総局・松浦直希、小林千菜美)
​〈2023.03.20 あなたの静岡新聞〉
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