プラごみ、河口でキャッチ 熱海2団体がプロジェクト始動

 熱海市でマリーナ委託事業などを手掛ける熱海マリンサービスの未来創造部(光村智弘代表)と同市のグリーンエネルギー推進協議会(井手由紀雄代表)はこのほど、プラスチックごみの海洋流出防止を図る「プラキャッチプロジェクト」を同市中心部を流れる糸川の河口で始めた。

海洋プラスチックごみの流出を防ぐネットを張る関係者=熱海市の糸川河口
海洋プラスチックごみの流出を防ぐネットを張る関係者=熱海市の糸川河口

 プロジェクトは、幅約22メートルの河口を横断するようにネットを張り、流れてきたプラごみを受け止めて適正処理する。魚の遡上(そじょう)を阻害しないよう、ネットの深さは約1メートルにした。
 海洋プラごみ対策は、国連の掲げる持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けた課題の一つ。未来創造部によると、海外では水車の力で水中のごみをすくい上げて運搬船に乗せたり、水路の底から気泡を発生させてごみを浮上させて収集したりする対策が本格化しつつあるが、日本は遅れているという。
 同部の光村代表は「海岸にたどり着くごみはごく一部にすぎない。目に見える取り組みを通じて、多くの人が問題意識を持ってほしい」と話した。今後は海洋プラごみ対策をテーマにした環境教育プログラムの展開も目指している。

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