災害時役立つ自転車改良、荷物積む負担さらに軽減 浜松

 災害時に役立つ自転車の開発に取り組む静岡文化芸術大(浜松市中区)デザイン学部の服部守悦教授(60)が2年前の試作機を改良した2号機を作った。荷物を積みやすくするため足元の荷台の位置を下げるなど工夫を加えた。同大でこのほど、関係者に披露した。

荷台の位置などを改良した災害時に役立つ自転車の2号機(左)=浜松市中区の静岡文化芸術大
荷台の位置などを改良した災害時に役立つ自転車の2号機(左)=浜松市中区の静岡文化芸術大

 自転車は災害復旧時に物資運搬の負担を減らすため、前後と足元の計3カ所に荷台がある。2号機は、荷物を持ち上げる労力を少しでも減らすため、足元の荷台を試作機と比べて約8センチ下方に設置。駐輪時の安定性を高めるためスタンドを両立に変えたほか、自転車を押して歩きやすいようサドル付近にグリップを付け加えた。
 服部教授は2018年度に浜松自転車協会の協力を得て、開発を始めた。18年に貨物船の衝突事故に伴い約1カ月間の断水が続いた山口県周防大島町で試作機に乗ってもらうなど、改良点を探っていた。現時点で販売予定はないが、服部教授は「商品化や訓練での使用など、興味があれば連絡してほしい」と話す。

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