按針の模型船に帆 伊東の市民団体、没後400年合わせ偉業PR

 伊東市で日本初の洋式帆船を建造した英国人ウイリアム・アダムス(三浦按針)を顕彰する市民団体「伊東按針会」は27日、市役所ロビーに展示されている「サン・ブエナ・ヴェンツーラ号」(伊東で建造された帆船)の模型に帆を張る総帆展帆(そうはんてんぱん)を行った。新型コロナウイルスで按針祭が中止になる中、没後400年に合わせ市民に按針の偉業をPRする。

帆を張った姿が初めて披露されたサン・ブエナ・ヴェンツーラ号の模型=伊東市役所
帆を張った姿が初めて披露されたサン・ブエナ・ヴェンツーラ号の模型=伊東市役所

 模型は1997年、市制50周年記念事業として岡村造船所(松崎町)に依頼して制作された。もともと帆は取り付けられていたが、張った状態で展示するのは初という。市ヨット協会の会員が2時間掛かりで作業した。
 制作に携わった同社の岡村宗一会長は「建造時の資料がない中、按針の心にある船を再現しようと作ったことが思い出される」と感慨深げに話した。
 模型は9月21日の第34回生誕祭まで帆を張って展示する。杉本総一郎会長は「当時を思わせる美しい姿。今後も伊東が日本の洋式帆船発祥の地ということを発信していきたい」とあいさつした。

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