国会議に向け論点整理 静岡県の生物多様性専門部会

 リニア中央新幹線工事に伴う大井川の水問題のうち、自然環境の保全について議論する静岡有識者会議「環境保全連絡会議」の生物多様性専門部会が8日午前、県庁で始まった。難波喬司副知事は冒頭、国土交通省専門家会議での生物多様性に関する議論に向け、県専門部会として論点を整理する方針を表明した。
 水問題は県専門部会と国交省専門家会議で議論しているが、国交省専門家会議はこれまで中下流域の水資源利用への影響に限って議論してきた。
 難波副知事は、7日の国交省専門家会議で生物多様性に関しても議論していく方向性が示されたと説明。「今回の県の会議で集中的に対話し、今後、専門部会の意見としてとりまとめたい」と述べ、国交省の会議で議論すべき課題などを専門部会で整理する考えを示した。
 専門部会は8日午後も開かれ、トンネル掘削に伴い上流域で最大300メートル以上、地下水位が低下するとしたJRの予測を踏まえ、動植物への影響をどう抑えるかを議論する。

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