リニア新会議、専門家人選「再考を」 副知事、国交省に要請

 リニア中央新幹線工事に伴う大井川の流量減少問題を巡る新たな専門家会議の設置について、静岡県の難波喬司副知事は13日、国土交通省で水嶋智鉄道局長らと事前協議し、会議の委員の人選を再考するよう求めた。中立性を確保し、水循環、地下水などの分野の専門家を加えるべきとの意向を伝えた。

記者会見する難波喬司副知事(左)と国土交通省の江口秀二技術審議官=13日午後、同省
記者会見する難波喬司副知事(左)と国土交通省の江口秀二技術審議官=13日午後、同省

 協議は非公開。終了後に難波副知事と同省の江口秀二技術審議官が記者会見した。難波副知事は、水嶋局長が12日に川勝平太知事に提示した委員の構成案の一部で中立性に疑義があると受け止めたと説明。水循環などの専門的な知識を持つ委員も「十分でない」と指摘した。環境省の専門家を委員に加えることも改めて求めたという。
 江口審議官は今後、県の意向も踏まえて委員構成を再検討し、再度提示する考えを示した。
 協議では、JR東海が大井川中下流域の水利用に影響が出た場合の補償について、請求期限を設けない方針を、7日の県議会最大会派自民改革会議の勉強会で示したことにも言及した。国交省は早ければ来週にもJRに事実確認をするとし、県側にも同席を提案。難波副知事も提案を快諾した。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞