事業者の説明、地元の納得不可欠 国交相、リニア工事巡り見解

 斉藤鉄夫国土交通相は8日の記者会見で、大井川の流量減少が懸念されるリニア中央新幹線の南アルプストンネル工事に関し「県民の意思をないがしろにして工事を進めることはあり得ない。(事業者のJR東海による)丁寧な説明と(地元の)納得が不可欠だ」との認識を示した。
 南アルプストンネル工事の中止をJR東海に指導するよう政府に求めた川勝平太知事の要望については、就任会見時に把握していなかったとした上で「要請があったことを踏まえ、国交省として検討したい」とした。
 南アルプストンネル工事を巡っては、県が流量減少の懸念が拭えないとして県内区間の着工を認めていない。岸田文雄首相が新内閣発足時にリニアなどの高速鉄道整備を進めるよう指示したため、川勝知事は6日の記者会見で「水問題で苦しむ静岡県にリニアを掘るように指示したというのはおかしい」と批判した。

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