南アルプス国立公園 指定区域拡大へ要望書 静岡県に市民団体

 リニア中央新幹線南アルプストンネル工事を巡り、市民団体「南アルプスとリニアを考える市民ネットワーク・静岡」はこのほど、県庁で、南アルプス国立公園の指定区域拡大に向けた要望書を川勝平太知事宛てに提出した。
 要望では、静岡、山梨、長野3県にまたがる同公園3万5752ヘクタールのうち、県内の指定区域は3387ヘクタールと3県の中で最も面積が小さいと指摘。指定区域の拡大に対する県の見解を尋ねるとともに、畑薙第一ダムから北側の流域すべてを指定区域にして自然環境を保全すべきと主張した。
 同団体の服部隆共同代表(68)=焼津市=らが県自然保護課に要望書を持参した。同公園計画の見直し作業を進めている環境省の動向を踏まえ、「千載一遇のチャンス。県として主体的、積極的にアプローチしてほしい」と訴えた。
 応対した高松敏夫課長は「南アルプスを守っていくという認識はみなさんと同じ。今回の要望は環境省に伝える」と話した。

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