リニア巡り批判の議員に面会求める 川勝知事、山梨の行事で

 川勝平太知事は23日、山梨県甲府市で自民党の中谷真一氏(衆院山梨1区)に対し、リニア中央新幹線に関する静岡県の考え方を説明する資料を手渡し、面会を直接求めた。リニア県内工区の工事着手を認めていない川勝知事を中谷氏が批判していることを受けての対応。両氏の対面は初めてで、中谷氏は面会に応じる意向を示した。

中谷真一氏(左)に県の資料を手渡す川勝平太知事=23日午後、山梨県甲府市
中谷真一氏(左)に県の資料を手渡す川勝平太知事=23日午後、山梨県甲府市

 同市で開かれた富士山の日の記念行事で同席した際に手渡した。イベントの開演前、川勝知事が来場した中谷氏に近寄り、資料を示して「心配されているようで」と話しかけた。中谷氏は「とても心配している」と応じた。
 中谷氏は取材に、「リニアは私の夢。実現には静岡県の協力をいただかなくてはいけない。資料を読み、近いうちに会ってしっかり話をしたい」と述べた。川勝知事は「現実を正確に知ってもらいたい。今日は時間がないから、今度お目にかかれないかと話した」と説明した。
 中谷氏は昨年、山梨県内で開かれたリニア関連の会合で「自分のところに駅ができないからといって反対するのはとんでもない話だ」などと川勝知事を批判した。川勝知事は「直接説明したい」と面会を求めたが実現していなかった。中谷氏は今月19日の衆院予算委員会でも「水、生態系、土とゴールポストを動かしているように見える」などと知事を批判した。

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