デジタル技術活用の課題解決策、民間から募る 静岡市が提案呼びかけ

 静岡市は21日、行政が抱える課題を民間企業にプレゼンテーションし、デジタル技術を活用した解決策を募る「ガバメントピッチ」を同市葵区で開いた。市長部局の三つの課が具体的な地域課題を説明し、業務効率化や地域活性化につながる柔軟なアイデアの提案を呼びかけた。

市職員が行政が抱える課題を説明したガバメントピッチ=静岡市葵区
市職員が行政が抱える課題を説明したガバメントピッチ=静岡市葵区

 市民自治推進課は、自治会や自主防災組織などの地域団体の人手不足や負担の増加を課題に挙げた。地域内の連絡網やイベント情報の発信、災害時の安否確認をウェブ上で一括してできるシステムを構築したいと要望。地域団体の役員は高齢者が多いため、誰でも簡単に操作できることを前提条件とした。
 商業労政課は、市内の商店街の活性化策を考える際に活用する人流データの収集を行いたいと説明した。商店街の出入り口にセンサーを設置し、来訪者の滞在時間や利用した店舗の回遊状況などを抽出し、施策に反映させる狙いだという。
 このほか民生委員・児童委員の業務効率化、市の特産品を使った飲食店や土産物屋のブランディングを推進する案も募った。
 ガバメントピッチにはオンラインを含めて民間企業の関係者ら約150人が参加した。市は4~5月に改めて各課の課題や提案募集の概要を公表し、正式に民間企業からアイデアを募集する。2024年度中に実証実験を行い、25年度の事業化を目指すという。

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