「踊子」舞台で中学生魅了 SPAC伊豆公演

 静岡県舞台芸術センター「SPAC」は22日、県内各地を巡る出張公演を伊豆市の修善寺総合会館で開き、招待した市内の中学生ら約630人に迫力あるプロの演劇を披露した。演目は「伊豆の踊子」で、風光明媚(めいび)な地元・伊豆半島を描く川端康成の同名小説を舞台化した。

華やかなステージを披露するSPACの役者=伊豆市の修善寺総合会館
華やかなステージを披露するSPACの役者=伊豆市の修善寺総合会館
役者とハイタッチを交わす中学生ら
役者とハイタッチを交わす中学生ら
華やかなステージを披露するSPACの役者=伊豆市の修善寺総合会館
役者とハイタッチを交わす中学生ら

 映像の投影を織り交ぜ、観劇により来訪意欲を促す「観光演劇」をうたう。川端の別作品の要素を取り入れつつ、ノーベル賞作家が自身を投影したとされる主人公の「私」以外の視点も織り交ぜた。音楽もステージを盛り上げ、客席の中学生らを引き込んだ。
 終演後には、生徒が役者とハイタッチを交わして感想を述べ合う場面もあった。台本・演出を担当した多田淳之介さん(47)は「子どもたちには伊豆文学に興味を持ち、地元の良さを再認識する契機になってほしい」と期待を寄せた。
 県内の学生を招く「中高生鑑賞事業」の一環。
 23日午後1時半から一般公演を同所で行う。上演時間は約2時間。会場での当日券の販売もある。問い合わせはSPACチケットセンター<電054(202)3399>へ。
 (大仁支局・小西龍也)

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